2022年7月10日 主日礼拝

ルカの福音書 8章39,47〜48節
國分広士牧師

1.悪霊から解放していただいた男の告白

  • ゲラサ人は非ユダヤ人。その中に悪霊に取り憑かれている男がいた。主イエスは悪霊に出て行けと命じたが、悪霊はすぐに従わず、主イエスに懇願した。
  • 悪霊のことばを真に受けるわけにはいかないが、注目点はある。主イエスを「いと高き神の子」と呼び、「底知れぬところに行けと自分たちにお命じにならないように」懇願している。
  • 悪霊は豚に取り憑いたが、湖になだれ込んで死んでしまう。飼っていた豚を失ったゲラサ人たちはイエスを恐れ、立ち去ってくれと頼んだ。これで終わればゲラサ人にとっては嫌な出来事にしかすぎない。
  • そこでイエス様は悪霊を追い出していただいた男が同行を申し出た時、家に帰って神の恵みを伝えなさいと命じられた。彼によってゲラサ人たちに福音が伝えられるようにされたのだ。

2.長血を癒された女の告白

  • 死にかけた娘を癒してほしいというヤイロの願いを受けて急ぐ主イエスに触り、長年の苦しみであった長血を癒していただいた女がいた。一刻を急ぐ状況なのに、主イエスは立ち止まり、誰がさわったのかと言われた。
  • 弟子のペテロでさえ、大勢が押し合うのだから現実に触った人は大勢いて、無意味だと思った。しかし女は、主イエスが自分を探しているのかわかっていた。
  • 隠しきれないと悟るまでしばらくの時間があっただろう。また、触った理由についての話も短くはなかっただろう。一刻を急ぐ状況のはずなのに主イエスはあえてこの女が自分の口で真実を告白するように時間を使われた。告白を受けた上で「あなたの信仰があなたを救った」と言ってあげるために。
  • 一方、死にかけていた娘の死が知らされる。しかし主はここからスピードアップしてヤイロの家に急ぎ、娘を生き返らせた。

3.主は人の告白を尊んで用いてくださる

  • 告白されなくても主は心を知っている。しかし、主は人の告白を重んじ、用いられることを理解しよう。
  • 悪霊から解放された男も、長血を癒していただいた女も、名が記されていない普通の人物。しかし彼らの告白を聞いて主の偉大さと深い愛を学ぶ人たちは大勢いた。普通の人の告白が主に豊かに用いられたのだ。
  • 主が喜ばれるのは真実な告白。私たちの真実な告白を期待している。