2015年9月6日 主日礼拝

創世記 29章21~35節
國分広士牧師

1.だまされたヤコブ

ヤコブは約束通り7年間ラバンに仕え終わり、ラケルとの結婚を求めた。ラバンは娘の婚礼のために祝宴を設けたが、実は妹のラケルでなく、良縁を結べなかった姉のレアをヤコブと結婚させる計略をたてていた。ヤコブはかつて父をだましたように、自分もだまされたのだ。

2.言いなりになったヤコブ

もう7年仕えれば、妹もヤコブに妻として与えるというラバンの提案は、ヤコブにとって断れないものに思えた。祝宴中に怒りをあらわにすれば、世話になっているおじのメンツをつぶすし、本当の目当てはラケルなのだから、このままでは自分も収まらない。なぜこのようなことに?しかし実は、主のご計画には、レアのこともきちんと含まれていたのだ。

3.主をほめたたえたレア

レアは父の命令に従い、ヤコブの妻とされた。父に従うしかなかった時代とはいえ、彼女にも感情がある。きっと彼女もつらかっただろう。主は夫に愛されないレアをあわれみ、次々と息子たちを産ませる。ヤコブにとって不本意な結婚だったが、主の約束を受け継ぎ、救い主の家系となるのは、レアの生んだ四男ユダだった。この子の名付けの時、レアは「今度は主をほめたたえよう」と思い、ほめたたえるという意味を込めた名前をつけた。子の名前から考えると、レアのほうが信仰深い。後の事になるが、ラケルには偶像崇拝の傾向もある(参31:19)。ヤコブと同じ家族の墓に葬られたのは、ラケルでなくレア。主の計画は、人間の思いを超えて深い。