2021年10月17日 主日礼拝

マルコ 14章53~72節
國分広士牧師

1.自分を認めた主イエス

  • 主イエスを憎む祭司長や律法学者たちは、主イエスを支持する人々の目を避けるため、ユダの手引きで夜中にゲッセマネの園で主イエスを逮捕した。
  • さらに逮捕を正当化するため正規の裁判で有罪にして処刑しようと、逮捕直後の夜中に最高法院を緊急招集し、死刑判決を出した。
  • 主イエスは弁明しなかった。(ヨハネ18:21には「なぜ、わたしに尋ねるのですか…」とあるが、弁明ではない。)しかし、死刑にする理由が見つからず困る大祭司の「おまえはキリストか?」という問いに対しては、「わたしが、それです。(62)」と答えた。保身のための黙秘はせず正直に自分を認めたのだ。

2.自分を偽ったペテロ

  • 主イエスが逮捕されそうになり剣で切り掛かり防戦したのはペテロ。ヨハネ18:10
  • 弟子たちはイエスを見捨てて逃げ、ペテロは遠くからイエスの後について、大祭司の家の庭の中にまで入って行った。勇気があるのか臆病なのか中途半端。
  • 裁判の様子を聞いていたペテロは、火明りに照らされた顔をじっと見た召使いの女にイエスの弟子だと見抜かれ、問われた。ペテロがそれを否定すると、鶏が鳴いた。さらに女が他の人に訴えるのを聞きぺてろは否定し、ペテロがイエスの弟子だと気づく他の者に対しても激しく否定した(71)。するとまた鶏が鳴いた。
  • ペテロは保身のために自分を偽った。主イエスを信じる思いが中途半端だったので、底の浅さが露呈したのだ。厳しい経験だったが、ペテロは自身の罪の告白として、隠さずに自身の過ちを人々に語り、マルコが書き記したのだ。

3. 泣き崩れたペテロ

  • 鶏が二度目に鳴いた時、ペテロは主イエスに「まさに今夜、鶏が二度鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言います。」(30)と予告されていたことを思い出した。さらにルカ22:61では「主は振り向いてペテロを見つめられた。」とも記されている。ペテロは、主イエスを知らないと力説してしまった言葉が、主イエスの耳にも届いていたのだ。