2014年9月14日 主日礼拝

創世記 12章10節~20節
國分広士牧師

1.エジプトに逃れる

来たばかりのカナンの地が飢饉になり、アブラムはエジプトに逃れた。エジプトは枯れない大河ナイルによっていつも潤っていた。アブラムもユーフラテス川という大河に依存する人生を歩んで来た。カナンには大河がなく、アブラムは主に頼らずに、ナイルにすがったのだ。

2.計算外の危機

エジプトでは水や食料には困らなかったが、エジプト王に妻を奪われそうになるという危機に直面した。しかもそれは妻に妹だと言わせるごまかしの結果であり、なんともそそまつ。聖書は偉大な信仰の先達の模範的な姿だけでなく、愚かさや弱さも隠さずに描き出す。それによって私たちは真に頼るべき方は人間ではないことを教えられる。決定的なのは、目標に向かって自分の足で歩き始めること。アブラムは全財産を携え出発した。もう帰らない覚悟が見える。

3.主の介入

主はエジプト王に災害を下した。このことから、エジプト王はアブラムの偽りを知り、責めた。しかし実害は加えず、一行を所有物とともに国外退去にした。結果的には、アブラムはききんの期間、エジプトで過ごし、無事にカナンに戻ったのだから、主に守られたと言える。しかし、結果オーライだから良かったのではない。教訓として深く学び、次の危機の時には主のみこころを求めてこそ、真に意義がある。