2014年12月7日 主日礼拝

ルカの福音書 2章22節~38節
國分広士牧師

1.アブラハムの子孫

主イエスはアブラハムの子孫。それを証明するのが系図。系図をたどると、神がいかにして救い主を与えるという約束を成就したかがわかる。アブラハムの生涯には色々な出来事があったが、彼の存在の一番大切な意味は「イサクが生まれ」ということであった。バトンを渡すように主の救いの約束を次世代に伝えるのが彼の存在の一番大切な目的だった。

2.~によって生まれ

この系図をよく見るといろいろな特徴がある。旧約聖書の有名人モーセやエリヤは系図に名がなく、反対にこんな人物がと思うような名が出てくる。特に、通常は女性は系図に記さないのに、4人も女性が登場する。一人目のラハブはエリコの遊女だった。ルツはモアブ人だった。極めつけは「ウリヤの妻」で、ダビデの不倫の罪を暴露する。救い主はいわくつきの家系から誕生したのだ。人間の「良さ」が結実したのではなく、神の恵みの賜物なのだ。

3.マリヤの夫ヨセフ

この系図はヨセフにつながる。しかし実は主イエスはヨセフの実の子ではない。なぜ主イエスがヨセフの子なのかは18節以降に記されるが、ヨセフが夢を信じなければ、この系図は主イエスにつながらなかった。一人の決断が主の計画全体を左右したことを思うと、私たちが神を信じようかどうしようかと悩む決断も小さいこととは言えない。神のみわざはそうした小さな信仰の決断によって実現されるのだ。