2014年11月30日 主日礼拝

創世記 16章1節~16節
國分広士牧師

1.サライの女奴隷ハガル

百匹も羊がいたら、そのうちのたった一匹より九十九匹のほうが大切ではないだろうか?論理的にはそう思える。しかし、事実は、羊飼いは一匹を放置できず、九十九匹を残して一匹を捜す。羊飼いは羊を愛するので、山中で助けを求めて泣いている羊を思うと、捜しに行かずにはいられない。

2.あなたのせい

妊娠すると、奴隷だったハガルが自分の女主人を見下げ始めた。妊娠を喜ぶアブラムにちやほやされ舞い上がったのだろう。サライはアブラムに「あなたのせい」と詰め寄る。横柄な人間をへりくだらせる指導は難しい。アブラムは自分では手を出さずにハガルにまかせたが、サライは感情的になっていたので、ついにハガルは逃げ出した。責任をのがれは悲劇を生む。「あなたのせい」と言われたアブラムは、真摯にそれを受け止めるべきだった。

3.身を低くしなさい

仲裁してくれたのは主の使いだった。主はハガルをも励まし、彼女が身を低くして、自分を偉いと考えずに、以前のようにサライをうやまうように諭した。身重の体であり、逃亡奴隷という立場のない彼女にとっても、そうするのが一番良かった。最初からそばめなどやめればよかったし、横柄な奴隷はアブラムが戒めるべきであったが、そんな無責任によって生じた問題を主が仲裁してくださったことに注目しよう。主は罪を背負ってくださるのだ。