2020年11月29日 主日礼拝

マタイの福音書 2章12節~15節
國分広士牧師

1.人の計画

  • 人は皆、何かしらの計画を持って生きている。こうしたらうまくいくだろうと予測して、良い結果を得ようとする。しかし、期待通りになるとは限らない。
  • 主イエスが誕生した時、星を見てユダヤ人の王が生まれたことを知った東方の博士たちは、その方を礼拝しようと計画した。博士たちからその話を聞いたヘロデ王は、幼子を殺そうと計画した。彼らの計画はどういう結果になったのか。どうしてそうなったのか。

2.神の計画

  • 人間だけが計画をたてるのではない。神は人の思いを超える計画を持っており、その実現のために日々労しておられる。
  • 私たちは、聖書に記された結果から、神のご計画と、その実現のための方策を、知ることができる。全てが記されているわけではないが、まず記されてる部分をよく理解するべき。記されていない部分は主のもの。(申命記29:29)
  • マタイ1:20-21に、神は人を罪から救う方を生まれさせる計画が語られている。罪から救う方は、聖い聖霊によってマリアに受胎した。そしてダビデの子孫であるヨセフに、父親になり養育するよう命じられた。神は救い主を世に与える計画をたて、それを実行されている。
  • 神は救い主を人々が信じ、その信仰によって救われるようにも計画しておられる。生誕地ベツレヘムでも羊飼いたちが天使に招かれ、生まれたばかりの主イエスを礼拝した(ルカ2章)。マタイでは、遠くの地からも、星によって救い主の誕生を知らせた博士たちが、礼拝するためにやってきた。
  • 彼らは「ユダヤ人の王」ということしかわからないので、ベツレヘムでなくエルサレムに行き、ヘロデ王に謁見した。彼らの計画には、必要な知識が欠けていたので、よりによって、一番危険な人物のところに行ってしまったのだ。
  • 必要な知識は、敵であるヘロデから与えられた。ヘロデが律法学者たちに尋ねて「ベツレヘム」という位置情報を得、博士たちを利用するために教えた。神は計画の実現のためには、不思議な方法をも使われるのだ。
  • ヘロデの情報で足りない緻密な部分は星が補い、博士たちは主イエスを礼拝した。さらに夢でも告げられ、ヘロデのところには戻らずに、無事帰国した。

3.計画を神にゆだねよう

  • ヘロデは利用しようとした博士たちに欺かれ、自暴自棄にむごい殺戮をした。だが、人が妨害しても神の計画はゆるがない。ヘロデが「殺したはず」と思っていたイエス様は、ヘロデが死ぬまでエジプトに逃れて無事だった。博士たちの贈り物は、逃避行の資金となっただろう。
  • 箴言16章1-3節には、「人は心に計画を持つ。しかし、舌への答えは主から来る。人には自分の行いがみな純粋に見える。しかし、主は人の霊の値打ちを量られる。あなたのわざを主にゆだねよ。そうすれば、あなたの計画は堅く立つ。」とある。答えは主から来るので、自分の計画を主にゆだねよと教えられている。主の手に自分の計画をゆだねよう。