2015年11月29日 主日礼拝

創世記 32章22~32節
國分広士牧師

1.格闘相手を離さないヤコブ

兄との再会を思うとヤコブの心は落ち着かなかった。夜襲を恐れてか、急遽夜間に家族に川を渡らせる。ヤコブはひとり残ったが、そこにある人が襲ってきて、ヤコブと格闘になった。戦いは膠着状態で長引き夜明けが近づいたので、相手はヤコブの股関節を脱臼させ、やろうと思えば簡単にヤコブを負かせる実力があることを示した。しかし、ヤコブは相手をつかんだ手を離さず「祝福してくれなければ去らせない」と言う。

2.神と戦うイスラエル

相手はヤコブを祝福して彼に新しい名前を与えた。「イスラ」は「戦う」。「エル」は「神」。「イスラエル」は「神と戦う」という意味。ヤコブが神から祝福を勝ち取ったことを記念してつけられた名前。ヤコブが格闘した相手は神であった。彼はこの戦いで足を引きずるようになったので戦いは現実だった。それだけに彼の行動は私たちにも模範になる。

3.みことばを求める戦い

このヤコブの戦いは、私たちにとっては「祈りの戦い」として模範になる。ヤコブは祝福のことばを得るまで神を離さなかった。彼は神のみことばを求め、みことばが与えられるまでつかんで離さなかった。「聖書を読んでもよくわからない」「祈っても、良い答えが与えられない」などと、すぐにあきらめてはいけない。ヤコブのようにあきらめずに求め続けよう。あきらめても救いはない。望みは主にあるのだから、祝福が与えられるまで求め続けよう。