2015年4月12日 主日礼拝

創世記 21章1~21節
國分広士牧師

1.約束の子の誕生

ついに約束の子が誕生した。カナンに移住して25年目である。一旦はあきらめて、そばめによってイシュマエルも産んでいたが、本当の約束の子は妻であるサラとの間に生まれる子であり、名前も神によってイサクと名付けるように命じられていた(17:19)。

2.サラの言うことを聞き入れよ

イサクの誕生で、ハッピーエンドかと思うとそうではない。イサクが生まれた故に、イシュマエルの立場が難しくなるという問題が起きた。弟のしもべとなるような謙虚さがないことを見て取ったサラは、イシュマエルの追放を夫に求めた。神は身勝手と思えるサラの要求に従うように命じた。アブラハムは父として責任を感じつつ、神がイシュマエルも祝福してくださるという約束を信じ、主の手に委ねた。

3.少年の声を聞かれた神

急に裕福な主人の家から追い出された母子は、行き場がなく荒野をさまよい、力尽きてしまう。水が尽き、ついに死を覚悟したとき、主は少年の声を聞き、御使いを遣わした。イスラム教ではこの出来事からイシュマエルを預言者と考え、アラブ人たちはイシュマエルを自分たちの先祖と考える。その観点からは、イシュマエルの追放は国づくりへの旅立ちと解釈される。キリスト者はイシュマエルを預言者とは思わないが、神が彼の声を聞かれ、守り祝福されたことは事実。主に悩みを打ち明け、助けを求めよう。