2013年12月1日 主日礼拝

ルカの福音書 1章1~4節
國分広士牧師

1.目撃者が伝えたこと

この福音書の著者ルカ自身は目撃者ではなかった。ルカは、パウロの伝道旅行の同行者であり「医者ルカ」(コロサイ4:14)と呼ばれている。彼自身も学んで確信を得たので、自分と同じように主イエスと面識のなかったテオピロが、十字架の救いはよくできた作り話ではなく事実だと信じられるようにとこの福音書を書いた。私たちのための文書である。

2.綿密に調べた

ルカは目撃者から直接聞くなど、事実を確認する機会は十分にあった。最初に記されたマルコの福音書は読んでいたようだし、ルカと同時期に執筆したマタイと共通の情報源もあったようだ。主イエスの母マリヤから聞いたとしか思えない記事もあるので、相当の努力をして資料収集をしている。

3.順序を立てて書く

ルカは先入観が入らないように時間の経過を追って書き、確信されている出来事が事実であることを証拠立てた。もし作り話なら、事実を再構成しようとすれば、どこかでつじつまがあわなくなるはず。目撃者自身が書いたのではないからこそ、自分の視点を省いて客観的に書くことができた。また彼には医者らしく事実を良く観察し順序立てて説明する能力もあった。そうして私たちのために福音書を用意してくださった神の摂理をたたえよう。