2013年11月17日 主日礼拝

ルカの福音書 16章1~11節
國分広士牧師

1.なぜほめられたのか

主人はしもべが財産を乱費しているのを怒った。なのに、しもべが主人の財産の一部である債権を勝手に軽減したことはほめた。なぜか?「乱費」は自分のために主人の財産を使ったにすぎないが、「債権軽減」は債務者のためにも主人の財産が使われたという点が異なる。友を作る抜け目なさがほめられたのだ。

2.不正の富で友をつくる

しもべは自分の財産ではなく、預けられていた主人の財産を用いた。それでも債務の返済に追われていた人は感謝しただろう。自分の手に預かっているものを、人に喜ばれるように用いることこそが奨励されていることなのだ。外務省からの訓令に反して難民に大量の通過ビザを発給し避難を助けた杉原千畝(ちうね)を思い起こす。

3.主の喜ばれる抜け目なさ忠実さ

主は莫大な財産を持つ主人。私たちは主から「賜物」という財産を預かるしもべ。私たちは預かっている賜物を、主に喜ばれるように用いているだろうか?主はその賜物で真の友を得る事を望まれる。すなわち魂が救われ主にある兄弟姉妹となることを。友情を得るためには相手の必要を見抜く抜け目なさが必要。相手の必要を満たそうとする忠実さが必要。まだ賜物が自分の手にある間に、その賜物を用いて真の友を得よう。