2026年1月18日 主日礼拝

ローマ人への手紙1章16-25節

國分 広士 牧師

  • パウロが伝えようとしているのは「福音」。それは絶望の中にいる者の希望となる。
  • 絶望状態にいることをまず知らないと、福音を福音とは思えない。沈みつつある船の中にいると知らなければ、救出隊が来ても余計なお世話としか思えない。そこでパウロはまず、絶望状態にいることを解き明かす。

1.神について知りうることは明らかにされている(19-20)

  • ①目に見えない性質
  • 神は見えない。人間には見えないが、人間を見ている。心の中まで見ている。
  • 人に見える部分は、ごまかしもきく。しかし神は真実を知っておられる。神がいるのかいないのかは、決定的な違い。全てを知る神などいないと思うなら、都合の悪いことは誤魔化して、見掛けをよくする事が正義になる。しかし、全てを知る神がいるなら、ごまかしは罪の行為になる。
  • ②永遠の力
  • 神は変わらない。人は変わる。物は変わる。宇宙だって変わる。しかし神は永遠。
  • 時間に支配されている私たちは、「永遠」を理解しきれない。理解できないので、「神はどうやって生まれた?」「神は、自分で持ち上げられないほど重い石を作れるか?」などという、矛盾した愚問を発する。
  • ③神性
  • 神は「愛」であり、また「聖」である。これらは、神の作品である被造物を通して知られる。
  • 私たち自身が神の被造物。だから、私たち自身にも神の性質が反映されている。
  • 神の愛は、私たちがさまざまな有害なものから守られていることに示される。
  • 地球には磁場があり、太陽からの強烈な宇宙線を守っている。   
  • 太陽の発する宇宙線は、太陽圏の果てで、外宇宙からくる宇宙線とぶつかり、壁となっている。
  • この壁が、超新星などの発する強烈な宇宙線から私たちを守っている。
  • また、木星や土星は、外宇宙から飛来する恒星間物質の大半を引き寄せ、地球を守っている。
  • 悪い物と良い物を区別するのが「聖」。人間の体には免疫がある。免疫は常にウイルスや有害細菌や癌化した細胞を発見・攻撃し、体を守っている。免疫がうまく機能しなくなると、体は急速に衰えてしまう。癌の恐さは、免疫を騙し、攻撃されなくなることがある事。
  • 私たちの社会は、正義と悪が入り混じっている。癌がはびこっているようなもの。
  • 反対に、正義を振りかざして攻撃的な人々もいる。自己免疫疾患と似ている。
  • 真に正しい聖い方である神を知らないと、この不健全さに気が付かない。

2.神を神として崇めないことを、神は怒っておられる

  • 神は、アダムの罪以降、不健全に進む人間を怒っている。その怒りのゆえに「心の欲望のまま」に放置される。歩き始めの幼児から母親が目を離さないように、細く注意するほうが優しい。自分の愚かさに気がつくように突き放されているのは、神の怒りの表現。
  • 造り主を崇めないのは最悪。自分が被造物にすぎないと知らないので、傲慢になる。なんでもできるかのように錯覚している。できることは、良いことでも悪いことでも行なってしまう。
  • 「生命倫理」ということばがある。遺伝子をも操作できるようになると、どこまでやって良いのか、科学者自身も困惑している。やり過ぎれば、人間を滅ぼすことになるかも知れないと危惧しながらも、遺伝子の操作をし続け、より深刻さを増している。
  • 「不妊治療」ということばも要注意。治療とは言い難い事柄も含まれている。「子どもを望んでいる人々のため」に、たくさんの受精卵が捨てられている。それは人工妊娠中絶と変わらない。いのちを造られた神を崇めない人間は、何でもしてしまう。その行き着くところは滅び。
  • こうした危険な方向性を、誰も止められず、皆で滅びに向かっている。弁解の余地はない。

神の怒りから逃れる道こそが「福音」。神は怒っているが、赦したいとも思っておられる。そして赦しのために十字架を建てられた。造り主をほめたたえよう