2020年3月15日 主日礼拝

創世記 24章50節~61節
國分広士牧師

1.主から出たこと

  • アブラハムのしもべは、イサクの嫁として神が選ばれた女性を捜しに来た。
    彼は主人の嫁としての人格性として、自分やらくだに水を汲み飲ませてくれる親切な娘と出会えるように祈った。らくだは一度に80リットル以上の水を飲む。仮に水桶が10リットルとして、ラクダ1頭だけでも8回水を汲む必要がある。そんな重労働を親切としてしてくれる人には滅多に出会えないだろう。しかも、実際に出会ったリベカはアブラハムの親類の娘であり、アブラハムの願い通りだったので、しもべは神のみこころだと信じた。
  • この話を聞いたリベカの父と兄も信じた。彼らは「主からこのことが出た」と言い、イサクとリベカの婚姻に同意した。

2.遅れないように

  • 翌朝、しもべはすぐに帰ると言い出す。昨日決まったばかりなのに、急過ぎると、母と兄は十日の猶予を求めるが、しもべは「遅れないように」と求める。
  • そんなに急がなくても良いのではと、私たちは思う。しかし、しもべにとっては、嫁を連れ帰るまでは彼の使命は終わらない。最初から、「もし連れ帰れなければ」と主人アブラハムに尋ね、その場合は婚姻は不成立という意思を確かめていた。基本的には婚姻に同意してくれても、実際に娘を連れて出発するときは、必ず引き止めたい思いが湧くもの。10日待っても、その思いは変わるはずもない。決断したことの実行は早い方が良いとしもべは考えた。

3.「はい、行きます」

  • 家族はまだリベカの意思を十分に確認できていなかった。そこでリベカを呼び寄せ尋ねた。この時にリベカが「少し時間を」と言えば待ってくれただろう。
  • しかし、彼女は「はい、行きます」と答えた。この素直に従う姿勢が大切。
  • もし、色々理由をつけて遅らせれば、実家に止とどまる方が幸福で、嫁ぎ先には期待できないという意思表示になる。素直に出て行く姿勢は、嫁ぎ先に期待する思いの表明になる。

4.主に従う決断も可能な限り早く

  • 女性が嫁ぐ事は、私たちがキリストの花嫁として、信じ従うことと共通する面がある。私たちがキリストを信じる時にも、信じる決断や、洗礼を受ける決断をしなくてはならない。
  • 従うことを躊躇する事情も色々ある。しかし、主に従う時を遅らせる姿勢は、主には期待できないという意思表明でもある。可能な限り早い実行を願う姿勢が、主を信じる者にはふさわしい。