2023年8月27日 主日礼拝
序 「わたしが示す地に」
1「わたしが示す地に」
- アブラハムの出身地はウル。当時の大都市だった。使徒7:3では、主なる神はウルにいたアブラムに、私が示す地(カナン)に行きなさいと言われた。移動距離は1500キロにもなる。アブラムは、父のテラや兄弟たちと、カナンを目指してウルを出発し、道半ばのハランまで進んだが、ハランに住んでしまった。父テラはハランで死んだ。
- 創世記12章の主のことばは、志半ばでストップし75歳になったアブラムに、「わたしが示す地に行きなさい」と、もう一度言われたことば。今いるところはゴールではないと、促されたのだ。
- 2主のチャレンジに応える者と、応じられない者の違い。
- アブラムは、主が告げられたとおりに出て行った。しかし、ここまで一緒に旅をして来た兄弟ナホルは、ハランに残った。主のことばに従うことが難しい事情があったのだろうか。
- 事情1 異なる文化圏への移住 ウルからハランへの移住は、距離はあるが、メソポタミヤという共通の文化圏の中での移動。しかし、カナンは異なる文化圏。
- 事情2 責任が重い アブラムの一族は大人数だった。後に戦闘に参加する「318人」という数字が出てくる(創14:14)。女子供や年寄りを加えた総数はその5倍ぐらいか。ナホルもそれに近い人数を抱えていただろう。一族を養うには移住はリスクが高い。
- ・事情3 ある程度は従ったという自負心もある ウルからハランまでの移住だけでも大変だっただろう。ハランで亡くなった父テラの健康を心配して、とどまったのかもしれない。大変な苦労をして目標の半分以上は移動した。完全に従ったとは言えないものの、自分なりに神に従ったと言いたいかもしれない。
- ・難しい状況ながら、アブラムは、なぜ主のことばに従えたのだろうか?それは「約束」を信じたからなのだろう。主なる神は、アブラムに1つの命令と、3つの祝福を約束をされた。祝福の約束の意味をよく考えよう。
- (命令)わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、
- (約束)1 あなたを大いなる国民とし、あなたを祝福する。
- アブラムはこどもがいなかった。子孫という祝福を受け取るために、従った。
- 2 あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう。
- カナンの地は未経験の土地で、味方はいないが、全知全能の神が味方なら、最も安全。
- アブラムはリスクを冒したのではなく、安全な道に向かったのだ。
- 3 地のすべての部族は、あなたによって祝福される。
- 主のことばに従うことは、自分の祝福だけでなく、他の人が祝福を受けることにつながる。
3 主の与えた祝福の約束はどうなったか?
- 子孫がたくさん与えられた。(アブラムを先祖とするユダヤ人は、1340万人。アラブ人は4億人。信仰の子孫クリスチャンは23億人。)
- 危険から守られた。数々のピンチも乗り越えた。自身の嘘という問題も寛大に扱われた。敵の捕虜となった親類のロトを救出できた。99歳まで生まれなかった子は、100歳で生まれた。
- みんなのためになった。アブラムの子孫として、世の救い主イエスさまがお生まれになった。
- イエス様が私たちの罪の身代わりに十字架で死なれたので、イエス様を信じる全ての人の罪は赦され、天国に入れていただける。これがアブラムに約束された祝福だった。
4祝福を受けよう
私たちも、聖書を読み、アブラムが主の約束をよく理解したように、主が告げられたことばを、よく知ろう。聖書の示す救い主イエスさまを信じ、罪を赦していただき、主の祝福を他の人にも分かち合う者にしていただこう。