2022年9月11日 主日礼拝

テモテ第一 5章1~4節
國分広士牧師

1.若い牧師への勧め

  • テモテへの手紙は、著者である使徒パウロが、自分の子のように思っている弟子のテモテに宛てた手紙(1:1-2参照)。テモテはパウロによって、伝道旅行の同労者にスカウトされ、共に働きながらパウロの訓練を受けた。その後テモテは、パウロ自身が力を入れて福音を伝えた大都市エペソの教会の監督(牧師)として働いていた。
  • パウロは若い牧師であるテモテが、エペソ教会を健全に導くための具体的なアドバイスを書いている。
     

2.年配の信者に対しての接し方

  • 教会には色々な年代の人がいる。牧師より年長で人生経験の豊富な人々に神の教えを語るには、相手を尊重する配慮が必要である。パウロは「年配の男の人を叱ってはいけません」と注意する。叱られた方は「お前に言われたくない」と反発したくなるし、叱っても真に伝えたい事柄が伝わるわけではない。それは女性に対しても若い人に対しても言える。
  • ではどうすれば。パウロは「父親に対してするように」「母親に対するように…勧めなさい」と教えた。自分の父母に勧める時にはどうするか。親に何かを教えるのには、非常に注意深くことばを選ぶのではないか。
  • 若い人への接し方も、兄弟姉妹に接するようにと教えられている。そのまとめは「真に純粋な心で勧めなさい」ということ。家族であるなら、相手の幸いを願うからこそ、大切なことを語る。そのような接し方こそ、実は全ての人間関係に祝福をもたらす接し方。

3.親の恩に報いる

  • 古代社会では、夫に先立たれたやもめが自活するのは大変だった。ヤコブ1:27には「父である神の御前できよく汚れのない宗教とは、孤児ややもめたちが困っているときに世話をし、この世の汚れに染まらないよう自分を守ることです。」とある。やもめを具体的に助ける必要があった。
  • しかしやもめといっても、実は経済的に自立している子や孫がいる場合もある。生活が大変な母や祖母を敬い助けるのは当然。親の恩に「報いる」ことは、知識だけでなく、具体的な行動で学ばなくてはならない。
  • 「神の御前に喜ばれること」というのが、まとめのことば。神が喜ばれることを行うなら、人にも幸いをもたらす。
  • 神は私たちが愛し合うことを喜ばれる。父母のように、兄弟のように、大切にするべき人を、本当に大事にしよう。